multiplus

気まぐれに書評とか。

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『老いてゆくアジア』

著者の本はいつも私にとってとても刺激的だ。前回の『消費するアジア』の際もそうだったが、新しい視点が常に提供される。今回も、「アジアでは予想以上に少子高齢化が進行している」という新しい視点をいただいた。 アジアではかなりひどい貧困状況をすでに…

【書評】『ここがおかしい日本の社会保障』

2009年に発売された本のようなので、すでに既視感ある話題が多かったように思う。だが、それを除いたとしても私には物足りない一冊だった。著者も本書の終わりに「学者の机上空論といわれるのを覚悟しながら…云々」と書いているけれど、私はそのままこの言葉…

風立ちぬ

賛否両論を呼ぶ映画は、率直に言って「いい映画」ではないだろうか。今年ジブリが発表した映画「風立ちぬ」は、賛否両論さまざまな意見を呼び、大きな反響を生み出している時点で至高の作品と呼んでも構わないと思う。 私は普段、ジブリは映画館に足を運んで…

【書評】『消費するアジア』

アジアから目が離せない。日本のGDPはすでに中国にあっさりと抜き去られた。そして、下からはグイグイ新興国が追い上げてくる。そんななかで、日本人は自信を徐々に失いつつあるのではないかとさえ感じられる。 実際、アジアの追い上げはすさまじい。21世紀…

【書評】『夜間飛行』

「仕事をする」とはどういうことかを改めて考えさせられる作品だった。今日「ブラック企業」なるワードが横行しており、それについては常々疑問に思っているのだけれど、この本は「ブラック企業」問題に対してもある程度示唆を投げかけているのではないかと…