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気まぐれに書評とか。

『日銀を知れば経済がわかる』

日銀を知れば経済がわかる、というのは本当だと思う。仕事で日経平均株価の予測を行っているのだけど、その予測の際に重要になってくるプレイヤーのひとつが日銀だからだ。しかも、日銀の存在は結構大きく、今週はとくに日銀によって日経平均株価が大きく動くこととなった。

本書はジャーナリストの池上彰さんが書いた本で、日銀の役割や歴史などについてとても詳しく解説してくれている。私自身、たとえば「金融政策決定会合」なるものがいったいなんなのかを知らなかったけれど、この本を読んで何をやっているかがしっかり理解できた。そのおかげで、今週行われた金融政策決定会合にアンテナを張ることができた。

そのほかにも、実は昔学校で習った「公定歩合」なるものは、今はもうほとんど使われておらず、さらに名前までかわってしまっているというのは、意外に多くの人が知らない事実だと思う。

あとは、字が大きいのでなんだかんだ2時間あれば読めてしまうライトな仕上がりになっているのもすばらしい。金融初心者にぜひ。

日銀を知れば経済がわかる (平凡社新書 464)

日銀を知れば経済がわかる (平凡社新書 464)

なお、より詳しく日銀について知りたい場合はこちらがおすすめ。昔読んだけれど、また読み返そうと思っている。

日本銀行 (ちくま新書)

日本銀行 (ちくま新書)

世にも珍しい、元日銀総裁が書いた本。一度軽く目を通した。いつか買う。

現代の金融政策―理論と実際

現代の金融政策―理論と実際