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気まぐれに書評とか。

仮説をもって、物事に臨むことの重要性―『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』

 

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

 

 タイトル、当たり前の話だけど。すくなくとも私は、当たり前だと思っている。どういう意味かは、この書評の最後に書いておいたのでご覧ください。

 私はこの本をおすすめする。それは次の意味で。仮説という手法を極める必要性から。また、一級の経営コンサルタントがどのような思考回路をしているのかを、知ることができるから。自分は就職先をコンサル会社に決めたのだが、それはこの本に影響されたところが大きい。

 筆者は、仕事の進め方について次のように主張する。そして私はこれに同感する。

仕事の進め方で大切なことは、答えから発想することだ。課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出し、それを分析して証明するのである。

 もちろん、これは生半可なことではない。経験や直観が働く分野でもある。したがって、経験を積めばある程度は鋭くなる。しかし、ただ経験を積むだけではダメで、日々鋭い仮説を立てられるよう訓練しなければならない。

 たとえばこれは、新聞の記事を読んだとして、その記事を読んで「So what?(だから、何?)」と発想することである。日経平均株価が半年前は1万5000円台だったのに、今1万4000円台まで下がってしまっているという記事があったとして、そこから何が予想できるのか?これを考えることが、仮説思考を鍛える上では重要である。

 先に書いた「仮説という手法」とは、以上からわかるように、まず全体のストーリーを作り、それを下に証拠を集め、問題分析と問題解決を行うということである。問題分析から入ると、なかなか答えが出せず、したがって仕事のスピードは非常に遅くなる。分析に時間をとられすぎ、結論を出すまでが残り少ないという事態が発生する。

 未知の物に出くわすと、すぐに「正解」を求めていらぬ報連相をする人がいる。「これ、どうしたらいいですか?」「もっと詳細を教えて下さい」――こういうのを、いらぬ報連相という。優等生に多い。

 その時間が無駄だから、まずはネットでググって仮説を立てて上司に「こういうことですよね?だから、こうしますね。」のつもりで聞いたほうが早い。で、実験して失敗すればいい。その失敗から学ぶことは多いはずだ。その際、上司はきちんと責任を負うべきだとは思う。自分はそのつもりでよく、人に仕事を任せる。それができない人は、その段階にきていないのだと思い、力以上の仕事はもう任せない。 

 仮説思考の上達は、失敗を恐れる人には望めない。失敗を恐れて仮説を立てなければ、直観が働くようにはならないからである。だから、失敗を恐れることなく、どんどん自分の頭で考えてタスクをこなしていってもらいたいと思っているのだが、それはなかなか難しいようだ。