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気まぐれに書評とか。

軸をぶらさないということ

イマジンプラスの笹川社長のお話を拝聴。笹川社長は2003年に独立をされ、株式会社イマジンプラスを創立された社長です。現在は年商34億をこえる大きな会社となっておられます。イマジンプラスはベストベンチャー100に8年連続で選出されるなど、活発です。

今回の講演で印象に残ったことをまとめると、自分の中に軸を作り、それにしたがって行動することの重要性がまず印象に残りました。そして、目的をもって物事に取り組むことが大切であるということが印象に残りました。

軸を作るとは、自分の確固たる価値観を築くということにいいかえられるでしょう。つまり、自分の普段の行動の根底にある思考を明らかにし、それを自分でも明文化して把握することが重要なのです。自分を把握せよということに近いのかなと思って聞いておりました。たしかに、自分を把握できないと結局何をしたいのかわからなくなり、どうしても動きがブレブレになってしまいます。

これについては私も困っていたところがあります。就職活動で、会社を最後の最後で選ぶ際、まったく決まらなかったからです。4社ほど内定をいただきましたが、どの会社もいいところをもっていて、どれも魅力的に感じられました。今も迷っていますが、今日社長がおっしゃっていたことは、「なりたくない自分」を明確にすることならできるよね、そしてそれが軸につながるんだということでした。これなら私にもできることですから、さっそく取り組みました。思った以上に明確になり、とても充実した気持ちになりました。

また、目的的であることの重要性も強調しておられました。目的をもって作業に取り組むことは大切ですが、それに加えて、どういう目的をもって作業に取り組むかが、人の仕事に対する熱意や仕事のクオリティを左右してしまうことは往々にしてあります。”よくある例”としておっしゃっていた、ピラミッド構築の際の職人の回答。「俺の仕事?石を運ぶことだよ」「俺の仕事?ピラミッドという建造物を作ることだよ」「俺の仕事?後世に残る偉大な建造物を作ることだよ」――これら、職人の回答ひとつをとってみても、彼らの仕事に対する姿勢は多種多様です。目的のスケールが小さければ、やる仕事への身の入りようも小さくなります。

私はよく、「価値を出せ」と口を酸っぱくして人に言います。ミーティングの時間の使い方や、エンジニアであればエディタを開くその瞬間まで。プレゼンの資料一つを作るときもそうです。その真意はもちろん、目的意識をもたずに漫然と仕事に取り組むなかれ、という意味です。目的意識なき仕事には、ほとんどの場合、「質」が伴わないからです。ですが、それに加え、その目的の正当性や視座感にもこだわっていきたいなと思いました。それも重要な要素であると再認識しました。まずは、自分から。

さらに、私自身も「学びは人と本から」という点について、メンバーに強く伝えたいと思います。これもまた、口を酸っぱくしていっているかもしれません。学ばなければ、人として前進しません。大学で学べばよいことは、「独学する力だ」と思っているくらいです。そのくらい、学ぶという行為は尊く価値のあるものです。それをないがしろにして人は成長できません。そして学ぶ際はぜひ、いろんな人に会うこと、そして何よりもとくに、本から学ぶことをオススメしたいです。

人と会うことは、さまざまな気づきや刺激を自分に与えてくれます。私自身は、異性との交友や恋愛が一番自分を成長させると思っていますが、もちろん同性同士の出会いも重要です。ほんとうにさまざまな人と会うことで、お互いの認識の差異について認識し、その差異を丸ごと理解しようという姿勢を身につけられます。これは、実体験として多くの人に伝えたいことです。というのも、私は高校時代は交友関係をほとんどもたず、自分の殻に閉じこもっていたという経緯があるからです*1。そういった経験から、異なる人と話し合うこと、出会うことは非常に有意義であると確信します。

本を読むことによる学習効率のよさについてはいうまでもないでしょう。講演にいけば2万円も3万円もかかるような有名人が、1冊のわずか約1500円の本に「こうして私はうまくいった」のエッセンスをまとめてくれているのです。これほどおいしい買い物はありません。まずは、1週間1冊から。「ちりも積もれば山となる」、これは本当に読書においても例外なく当てはまります。

最後に、社長が「学生時代にやってほしいこと」を書かれていたので、それを引用して終わりにしたいと思います。

  1. 友達を大切に。一生の友人をつくる。
  2. 一生懸命、勉強する。
  3. 海外に行こう。
  4. 本を読もう。
  5. 英語を使えるようにしておこう。
  6. 歴史を知ろう。
  7. 時間を大切に(朝活のすすめ)。
  8. すごい人に会いに行こう。
  9. 恋愛をしよう。
  10. 就活をがんばろう。

言うのは簡単ですが実践するのは難しい、なんていうのは人間2000年以上前から変わらないことですから、ぜひ気をつけたいものです。

私自身は、3、7、8が未熟だと思うので、それを大学生活中に達成したいと考えています。海外は大学に入ってから一度もいっていませんし、時間を大切にすることは、ついついないがしろにしてしまっています。そして、すごい人に会いに行く。これは今年もっともやりたいテーマです。

そのために何ができるか。海外に行くためにはお金が必要だし、そのためには…。時間を大切にするには、自分を律する気持ちや多少の時間管理のテクニックが必要。そのためには…。こんな風に、常に「そのためには〜をする」を意識的にとりいれることで、学んだことをしっかりアウトプットできるようになりますね。がんばりましょう。

*1:これはまた、機会のあるときにお伝えしたい経験のひとつですが、今日は文面の都合上省きます。