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気まぐれに書評とか。

ウェブデザインの本質について少し考えさせられた

ウェブデザインの本質は、言葉です。言葉は、デザインをした後に考えるものではありません。言葉はデザインの始まりであり、中心であり、主役なのです。

http://justinjackson.ca/words_japan.html

本当にまったくそのとおり。今、とあるインタビューサイトのデザイン構築にあたっているのだけど、疑問だと思っていたことがあった。それは、そこに掲載される人が自慢したいと思えるデザインにしてくれ、という要望だった。

だが、これはおかしいと私は思う。それはデザインの役割か?たしかに、デザインはその一翼を担うことはできるだろう。しかし、結局読者たちが心打たれるのは、私が作る虚飾にまみれたデザインではなくて、インタビュー記事そのものである。インタビュー記事そのものが自慢したいものであるべきではないだろうか?つまり、インタビューを受けた人の発言こそが真に読者の心を打つはずだ。

現在作成しているサイトは、インタビューの内容はとてもすばらしいと私は思う。インタビューされた人たちの熱い思いが込められている。私はそれを大切にしたい。

しかし、当の本人たちがその記事の価値そのものに気づいていない。デザインだけをすばらしくしてどうする?伝えたいものはインタビュー記事そのものではないのか?デザインばかりに目を奪われて、記事を読まれなかったらなんの意味もないではないか。結局虚勢を張りたいだけなのだろうか。このへんは謎であるし私の理解すべきところでもないと思うけれど、もっと大事にすることはあるはずだ。

もっとも、私のデザイン力不足感も否めない。今はただひたすら、目の前に与えられた仕事や課題を、相手の意に沿うようにこなしていく。それが大切だと思う。けれどいつか、そうじゃないんだということを、本当に力がついた時点で彼らに伝えたいと思う。